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平成24年5月28日(月)。『ギャラクシーエンジェル』特集関連の作業のひとつが一段落。ようやく「最終回のミントのタバスコ」についての解説が書けた。ここ一月で『ギャラクシーエンジェル』全126話をふた回り観た(実際には各話3回は観たはず)。これからは「一ヶ月で『ギャラクシーエンジェル』をふた回りした男」と呼んでいただきたい。いや、本当に呼ばれても困るけど。
夢にノーマッドが出てきて(声だけ)僕が考えていることに「それは自分勝手な考えってものですよ」とか「いいかげんにしなさいよ、あなた」とか突っ込まれたり、Twitterで知り合いの女性のツイートを読んだら、ミルフィーユの声で脳内再生されてしまったのもいい思い出だ。それでいいのか48歳、という気がしないではない。
前に、若い女性編集者に『ギャラクシーエンジェル』がアバンギャルドな作品である事について熱弁を振ったと書いたが、この日は『ジャイアントロボ THE ANIMATION 地球が静止する日』がいかに濃いオヤジアニメかという事について語ってしまった。うむ、我ながら変な人だ。だけど、アニメの受け手は入れ替わっていくから、繰り返し語っていかないといけないのだなあ。
平成24年5月27日(日)。前夜の『謎の彼女X』は相変わらずの濃さ。思春期のモヤモヤがたっぷり。朝の『スマイルプリキュア!』は定番の芸能人出演回だったのだけれど、出演したFUJIWARAがプリキュアに変身しようとする展開ありで、変身BANKもどきまであり。定番エピソードに色々と足していく作りに感心。
朝から原稿を書いて、夕方にジムへ。『ファイ・ブレイン』を放映している時間だったので、観ながらクロストレーナーをやる。僕が行っているジムは、iPodで録画の持ち込みができるんだけど、土日はiPodをマシンにセットして『鋼の錬金術師』や『名探偵コナン』を観ながら走っている人をたまに見かける。帰りにTwitterの細田君のツイートで『おおかみこどもの雨と雪』が完成した事を知る。お疲れ様。これでこちらも忙しくなる。夜は新文芸坐で「赤い殺意」(1964/日活)を観る。「七回忌追悼 今村昌平 甦れ〈重喜劇〉」の1本。さすがにしっかりした作りで、いい画が沢山あった。画を観るだけでも楽しめたのだけれど、どこか「お勉強モード」で観てしまった。終盤である登場人物がいきなり死んでしまうのだけど、その死に方には驚いた。オールナイト「デジモンアドベンチャー・プラス」の前売りも発売中。出足は悪くないらしい。
朝、『坂道のアポロン』第7話を視聴する。学園祭で薫と千太郎の演奏シーンがあるのだが、これがとんでもなく贅沢な仕上がり。映像と音がシンクロしているのは言うまでもなく、それがキャラクターの表現になっているのも、映像と音の表現がドラマを引っ張ってく感覚もいい。シリーズ中盤でこんなエピソードを作ってしまって、クライマックスはどうするんだろうかと余計な心配をしてしまう。
公式ページには次回予告のムービーあり。第7話の予告も視聴できる。
※関連サイト
Amazon.co.jp: 「坂道のアポロン」から始めるジャズ入門
昼間は原稿、連絡、ラフ描き。色々と進む。夜は辻田邦夫さんと飲む。辻田さんは相変わらずエネルギッシュだ。
平成24年5月24日(木)。昼から今石君とマンガ関連の打ち合わせ。アニメスタイルちゃんのマンガも依頼する。よろしく頼みます。時間があったら、新文芸坐で「にっぽん昆虫記」(1963/日活)を観るつもりだったのだけど、片づけなくてはいけれない用事が山盛りで断念。この映画は前回新文芸坐でやった時も、その前にやった時も用事が入ってしまい、観ることができなかった。自分の「いつか観たい映画50本」のうちの1本に入れておこう。
ちまちま読んでいた「暮しの手帖とわたし」を読了。これは暮らしの手帖社社長にして編集者である大橋鎮子さんの回顧録だ。最近、昔の「暮しの手帖」を読んで勉強している。1950年代から1960年代の(つまり第1世紀の)「暮しの手帖」を古本でどっさり(段ボール2箱分も)買い込んだし、関連書籍も読んでいる。これが本当にいい刺激になる。昔の「暮しの手帖」には、僕が雑誌の作り手として忘れたくないものが山ほどある。
「暮しの手帖とわたし」については、花森安治さん、大橋鎮子さん達の雑誌作りに対する真っ直ぐさが素晴らしいし、羨ましいと思った。
「宇宙戦艦ヤマト2199第二章」PVが公開された。いやあ、燃える燃える。素晴らしい。
平成24年5月23日(水)。「マガジン」最新号の『さよなら絶望先生』を読む。何が来ても驚かないと思ったけれど、こう来たか。残り3回。まだどんでん返しはあるはず。
Twitterで「『TVアニメ50年史』を作るなら」という話から、「TVアニメ25年史」の話になり、「アニメ様365日」の「TVアニメ25年史」の原稿を読み直す。自分が書いたものだけど、改めて読んだら面白かった。マジメに書いているなあ、と思った。
第473回 「TVアニメ25年史」と「劇場アニメ70年史」(1)
第474回 「TVアニメ25年史」と「劇場アニメ70年史」(2)
第475回 「TVアニメ25年史」と「劇場アニメ70年史」(3)
第476回 「TVアニメ25年史」と「劇場アニメ70年史」(4)
第477回 「TVアニメ25年史」と「劇場アニメ70年史」(5)
第478回 「TVアニメ25年史」と「劇場アニメ70年史」(6)
「この人に話を聞きたい」の原稿の仕上げに『おにいさまへ…』への「マリ子刃傷事件」をチェック。ああ、確かに観直すと、若い人の「描きたい盛り」の作画だなあ。『暗黒タマタマ大追跡』は珠由良の里襲撃シーンをチェック。『暗黒タマタマ大追跡』はやっぱりよくできている。別の仕事のために、本放映版『ふしぎの海のナディア』の録画を視聴する。これについては改めて書く。
22時20分くらいに事務所を出て、散歩も兼ねてジュンク堂へ。閉店ギリギリだったけど、このくらいの時間に行くのも悪くないなあ。守備範囲の本とそうでない本をごっそり買い込む。Twitterで話題になっていた卯月妙子の「人間仮免中」も買う。予想よりも大変な内容だった。真剣に読んだら、ドシンときちゃいそうだ。だけど、買ってよかった。「忍たま乱太郎アニメーションブック 忍たま忍法帖 ふたたび!」は本編カットの切り抜きがいい感じ。「ももへの手紙 ART&ANIMATION」はざっと見た感じでは誠実に作られた本のように思える。レアが資料も山盛り。全体にもうちょっと画を大きく載せてくれると、もっと嬉しかったなあ。表紙に「AS姐」と書かれた「ウルトラジャンプ」も購入。本誌のAS姐の紹介文がちょっと濃いぞ。
平成24年5月22日(火)。午前中にバンダイビジュアルさんで打ち合わせがあった以外は、ひたすら「この人に話を聞きたい」の原稿。第151回で安藤真裕監督の回だ。テープおこしは37000文字オーバーで、これを12000文字にまとめなくてはいけない。150回もやっているのに「テープおこしを読み直していると、これ、まとまるのか?」という気がしてくる。今回の151回から少しだけノリを変えるつもりなんだけど、はたしてイメージ通りの記事になるか? 勢いで『オーフェン』の主題歌「愛 Just On My Love」「君は魔術士?」をiTunes Storeで購入してしまう。
平成24年5月21日(月)。朝のTwitterは日食で盛り上がっていたが、原稿を予定通りに進めるため、『ギャラクシーエンジェル』を観ながらキーボードを叩く。ずっと準備を進めている『デジモン』オールナイトだが、もう1本の上映タイトルが決まらない。フィルムの有り無しを確認してもらっていたある作品が、今日になって上映用のプリントがない事が判明した。
いつまでも告知しないわけにはいかないので、新文芸坐さんと話して、とりあえず告知をはじめる事となった。夕方、山内監督に電話。もう1本について相談して、もう少し粘ることに。
平成24年5月20日(日)。晩飯を食べた後、新文芸坐で「暴走パニック 大激突」(1976/東映/深作欣二)と「狂った野獣」(1976/東映/中島貞夫)の2本立てを観た。観始めてから気がついたけど「狂った野獣」は前にも観たことがあった。この2本は連続して作られた作品で、監督は違うが、主要キャストの渡瀬恒彦と川谷拓三が同じで、銀行ギャングとカーチェイスのとりあわせも同じ。だけと、映画の作りは随分違う。
「狂った野獣」もネタが山盛りで面白いんだけど、「暴走パニック 大激突」は目茶苦茶な映画で、インパクト抜群。後半のカーチェイスは、その他の登場人物の異様な脂っこさも含めていいんだけど、前半積んできたドラマが、カーチェイスが始まるとどうでもよくなってしまうところが、また凄い。特に前半でホモの男に迫られて、それを殺してしまった修理工の青年が、どんなふうに本筋に絡むのかと思ったら、カーチェイスが始まった途端に死んでしまったのには驚いた(笑)。映像的な事で言うと、臨場感のあるカメラが素晴らしい。それと前半の川谷拓三演じる警官と婦警の関係が(婦警の思い切りのいいヌードも)よかった。久しぶりにパンチの効いた映画を観た。
観ている間に「これって、前に今石君が好きだと言っていた映画じゃないか」と思って検索したら、アニメスタイルイベントで話題にしていた。確かに芝居の感じとか、いきなりテンションがあがるところとか『DEAD LEAVES』っぽいなあ。ついでにネットで粗筋を検索したら、流通しているあらすじが実際のフィルムと随分違う(いくつものサイトで同じあらすじがあがっている)。脚本からあらすじをおこしているんだろうなあ。
追記。以下の写真は、新文芸坐に展示されていた今村昌平監督のパネル。かっこよすぎる。5月23日からの「七回忌追悼 今村昌平 甦れ〈重喜劇〉」では「にっぽん昆虫記」(1963/日活)と「赤い殺意」(1964/日活)を観たいんだけど、スケジュール的にきびしいなあ。
平成24年5月19日(土)。朝から「りぼん」6月号のスペシャルDVDを観る。イベント用アニメ『流れ星レンズ』と『まりもの花』が収録されており、目立ては横山彰利監督の『まりもの花』。横山さんのことだからきっと濃い仕事をされているだろうと思ったけれど、予想通りの仕上がり。原画には、西垣庄子、伊東伸高、森久司といった名前もあり。作画マニアも要チェック。横山さんにはもっと監督をやってもらいたいなあ。
午前中からスタジオ地図で打ち合わせ。取材前に作品の話をしすぎてしまった気がするけど、本番はもっと頑張ればいいだろう。夜は新房監督と打ち合わせ。9割以上が打ち合わせと関係ないアニメの話だった気がするけど、多分、気のせいではない。
平成24年5月18日(金)は『ふしぎの海のナディア』の書籍関連で、久保田弘プロデューサーに取材してきた。取材目的は「月刊アニメスタイル」第2号で曖昧なままだった企画段階での疑問点について確認することだった。それから、脚本家の梅野かおるの正体について(関係者の間でも諸説あったのだ)。謎の全てが解けたわけではないけれど、次に解説を書くときには、前回よりは自信たっぷりに書くことができる。思いかけず『ふしぎの海のナディア』のタイトルロゴの「ふしぎの海の」部分をお描きになった方にお会いする事もできた。
僕が久保田さんに取材したのは、これが3度目で、前回が『ふしぎの海のナディア』のロマンアルバムだった。引退されたプロデューサーの方にお話をうかがいに行くと、なんだか寂しい気持ちになることがあるのだけれど、久保田さんの場合はそれがまるでなかった。ご自身が自分の仕事に自信をお持ちだったからかもしれない。
2012年5月17日(木)。『ギャラクシーエンジェル』の原稿を書いている途中で、若い女性編集者と電話。彼女が「『ギャラクシーエンジェル』ってタイトルくらいしか知らないんですが、面白いんですか?」というので、その場で『ギャラクシーエンジェル』がアバンギャルドな作品である事について熱弁を振るう。ついでにシャフトのアバンギャルドさとの違いについてなども説明する。うむ、我ながら変な人だ。だけど、改めて、ちゃんと『ギャラクシーエンジェル』について記事しなくては! とは思った。
今まで書いていなかったと思いますが、リニューアルを機にお知らせしておきます。「WEBアニメスタイル」も「編集長メモ」も記事中に、Amazonの各商品ページへのリンクが張られています。「編集長メモ」だと以下のようなものです。
読者の皆さんがリンク先の商品を購入してくださると、その売り上げの数%が、アニメスタイル編集部に振り込まれます。これをAmazonアソシエイトプログラムと呼びます。Amazonアソシエイトプログラムの収入は、アニメスタイルの運営費にあてさせていただいております。皆さま、よろしくお願いします。
今日発売の「アニメージュ」で、「この人に話を聞きたい」が150回を迎えました。今回の前田実さんのインタビュー記事は、同じく「アニメージュ」の1987年6月号(vol.108)で僕がやった前田さんへのインタビュー記事とリンクするかたちになっています。1987年6月号がお手元にある方は、一緒に読むと面白いかもしれません。
それにしても、よくもまあ150回も続いたものです。今回ばかりは自分を誉めてあげたいです(笑)。
追記。前の前田実さんインタビューが載った号がvol.108で、今号がvol.308。最近、長いことこの仕事をやっているなあ、と思う事が多いです。
5月18日までの期間限定だそうです。
オールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクション vol.27 『ルパン三世』スーパー・コレクション」は、いよいよ今晩開催です。当日券もあります。皆さま、よろしくお願いします!
※イベント情報
「新文芸坐×アニメスタイル セレクション vol.27 『ルパン三世』スーパー・コレクション」
5/5<ルパンナイト>での上映素材につきまして[新文芸坐]
※関連記事
「アニメ様の七転八倒」第21回 『マモー編』の大問題。ルパンの“夢”とは
「アニメ様365日」第13回 劇場版『ルパン三世[マモー編]』
Eテレ版『日常』の再放送が決まったそうです。6月2日(土)から。
オールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクション vol.27 『ルパン三世』スーパー・コレクション」は、いよいよ明日(5月5日(土))開催です。当日券もあります。皆さま、よろしくお願いします!
※イベント情報
「新文芸坐×アニメスタイル セレクション vol.27 『ルパン三世』スーパー・コレクション」
5/5<ルパンナイト>での上映素材につきまして[新文芸坐]
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「アニメ様365日」第13回 劇場版『ルパン三世[マモー編]』
映画『けいおん!』Blu-rayの予約が開始スタートした。京アニショップのオリジナル予約特典は「京アニ クリエイターメッセージBOOK」。
5月03日(木)と5月04日(金)にTOKYO MXで、あだち充原作のアニメを放映する。いずれもS2(092ch)だ。いずれもDVD化されていないタイトルだ。『ナイン』3部作は傑作ですよ。
2012年5月03日(木)
10:00 「ナイン オリジナル版」
11:16 「ナイン2 恋人宣言」
12:29 「ナイン 完結編」
2012年5月04日(金)
09:30 「スローステップ」(全5話)
13:16 「陽あたり良好 夢の中に君がいた」
5月5日開催のオールナイト「新文芸坐×アニメスタイル セレクション vol.27 『ルパン三世』スーパー・コレクション」はフィルムが現存するものはフィルムで上映するプランで進めています。
第1シリーズ第5話「十三代五ヱ門登場」についてはBlu-rayで上映することになりました。倉庫からフィルムを取り寄せて試写したところ、「十三代五ヱ門登場」のフィルムの状態が思わしくないことが判明したのだそうです。他のTVシリーズのタイトルは16ミリ上映できますが、第2シリーズ第99話「荒野に散ったコンバット・マグナム」は、オープニングが欠落しています。
詳しくは以下をご覧になってください。
※イベント詳細
「新文芸坐×アニメスタイル セレクション vol.27 『ルパン三世』スーパー・コレクション」
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誕生日を迎えて、48歳になりました。
皆さま、またこれからの1年、よろしくお願いします。
アニメスタイル 小黒祐一郎
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